趣味の世界に浸ることを「沼」と呼びます。ですが沼だと、何か後ろ暗いことをやっている気になってしまいますので、ここは温泉と呼びましょう。温泉なら、気持ちいいし、健康にもなります。
2018年にこのブログを始めた頃、Twitterで「自作キーボードって温泉だよね」とワイワイ話していたのが印象に残っていて、そのまま採用しました。沼のように深いけれど、浸かると気持ちいい。自分の手に合ったキーボードは、個人的には肩こりにも有効に思えます。
温泉街には湯がいくつもあって、自分に合う温度を探せばいい。日本の名湯で肩の力を抜きつつ、自分の指とパソコンとの対話を楽しんでみてください。
「これ!」という明確な定義は、実は決まっていません。
キーキャップを替えるだけでも自作ですし、基板から設計するのも自作です。普段使っているキーボードを、もう少し自分好みにしたい。そう思ったときが、自作キーボードの入口なんです。
では、なぜ自作するのか。私は「楽しいからです」と答えます。仕事で一日中触る道具を、自分の手に合わせてアレコレ弄るのは、それだけで楽しいのです。
ファームウェアを自分で書き換えられるので、よく使うキーを近くに寄せたり、使わないキーを別の役目に変えたり、自分の入力の癖に合わせて煮詰めていけます。キーキャップを替えるだけでも、机に向かうテンションが上がります。
そんな自作キーボードで、毎日をもう少し楽しくしませんか?
私が作るものは、「多くの人が使えるように作ったもの」か「自分が欲しくて作ったもの」のどちらかです。どちらに属するかは製品ごとに正直に書いています。入り方の目安にしてください。
「まずはこれから」の湯。テンキーやマクロパッド、16キー前後の小さなキット。組み立ても設定も短時間で、自作キーボードの一通りを体験できます。
スタンダードな配列で、長く使える定番のキーボードと、それに合うキーキャップ。スイッチとキーキャップを取り付けるだけの簡単なベアボーンキットもあります。迷ったらこちらから。
自分のために掘った湯と、上級者のための湯。私が使いたくて作ったClickBoard、小さすぎる配列、部品単体、設計の本。はじめての人には勧めませんが、ここにしかないものです。
自作キーボードが初めてなら、まずこれを組んでみてほしい、というものを集めました。マクロパッドや小さなキットなので、組み立ても設定も短時間で終わります。

EzTenkey MX / KeyFuda 足湯
はんだ付けもネジ止めも不要のテンキーパッド(EzTenkey MX)と、数キーのマクロパッド(KeyFuda)。キーキャップセットで余りがちなテンキー部分を活かせます。
販売:moimateストア

WzTwenty 足湯
Acid Caps LowProfile の1uコンベックスキーを使う前提で作った、16キーのコンパクトなテンキー。基板とケースが組み込み済みで、スイッチとキーキャップを付けるだけ。
販売:BOOTH

ClickBoard Tenkey 足湯
ClickBoardの構成で作った19キーのテンキーパッド。最厚部8.5mm。Alps製マイクロスイッチで、通常のClickBoardより音は控えめ。完成品で、キーマップはRemapで変更できます。
販売:BOOTH
多くの人に長く使われている定番のシリーズです。どれもはんだ付けは不要で、スイッチとキーキャップを取り付けるだけで完成する簡単なベアボーンキットもおすすめです。

GoForty 名湯
40%サイズのロープロファイルキーボード。Ortho・JP・USの3配列と、MX版・分割版などの派生から選べます。温泉街でいちばん長く続いているシリーズ。

InSixty / InSixtyMX 名湯
60%の分割キーボード。GoFortyのデザインを60%分割に引き継いだもので、JP配列では逆T字のカーソルキーも備えます。InSixtyMX JP には、スイッチとキーキャップを取り付けるだけのベアボーンキットもあります。

AtEighty 名湯
初めて分割キーボードに挑戦する人のための80%分割。ファンクションキーまで揃え、分割線上のキー(56TYGHBN)を左右両方に備えているので、ホームポジションを守らなくても使えます。JP/US。
販売:BOOTH

ToSeventy 名湯
理想の65%レイアウトを突き詰めた、一体型のロープロファイルキーボード。エンターの右にキーを置かず、カーソルキーを独立させた配列で、Ortho版は中央にテンキーを備えます。JP/US/Ortho。
販売:BOOTH

Acid Caps / GoForty Caps 名湯
日本の自作キーボード界隈にフィットするようにデザインしたキーキャップシリーズ。MX互換スイッチ用の Standard と Premium、ロープロファイルスイッチ用の LowProfile、40%キーボード用に絞ったセットの GoForty Caps、ClickBoard用の ClickProfile。日本語配列で使うことを前提に設計しています。
私が使いたくて作ったものと、自作キーボードに慣れた人向けのもの。少量生産や試験販売のものも多く、ここにしかないものです。

ClickBoard ErgoMini 秘湯
薄型マウススイッチをキーに採用した、カラムスタッガードの40%分割キーボード。キーキャップを含めて最厚部9mm未満、ストロークは1mm以下。組み立て済みの完成品もあります。
販売:BOOTH遊舎工房

BeThirty 秘湯
30%キーボードを楽しむための「BeThirtyコンセプト」に沿ったシリーズ。Ortho と QAZ の2配列。Vialを標準採用し、少ないキーを使いこなす過程を楽しめるようにマニュアルを整えています。ベアボーンキットあり。
販売:BOOTH遊舎工房

ロープロファイル用スタビライザー 秘湯
調達が難しかった部品をまとめて仕入れました。長いキーをガタつかせないための、Kailh Choc v2 / Gateron LP v3 用の2uスタビライザー。工場で潤滑済みで、そのまま使えます。長いスペースバー用のワイヤーも別売り。
販売:BOOTH

試験販売中の新製品(GoFortyMax Ortho など)もBOOTHに並びます。反応を見て名湯に移ることも、秘湯のまま残ることもあります。
定番モデルは moimateストア、派生モデルや試験販売は BOOTH、のようにシリーズの中でも分かれています。各製品の「販売」欄をそのまま辿ってください。
売れ筋の GoForty や InSixty、EzTenkey などについては、株式会社moimateに販売を委託しています。Acid Caps の定番色もこちら。同じく moimate社が運営する Keeb-On!ショップもあります。
天下一キーボードわいわい会、キー部の主催をしています。出展については、キーケット、TOKYO KEYBOARD EXPO などのキーボード関連の即売会や、コミックマーケット、技術書典などに出展しています。予定は X と週報でお知らせします。
「Keeb-On!」についてKeeb-On! は、私が設計したキーボード・キーキャップのブランド名です。Keeb はキーボードの愛称、On! は温泉のオンと On/Off のオン、そして私のロゴマークが電源マークに似ていることから。最後の「!」は、びっくりするような製品を出し続けたい、という願いです。
ECサイト「Keeb-On!」(keeb-on.com)は株式会社moimateが運営しており、取り扱い製品は順次 moimateストアへ移行しています。どちらで買っても同じ製品で、ブランド名としての Keeb-On! は変わりません。私が直接販売する製品は、BOOTH の「自キ温泉街販売所」に並びます。
GoForty です。長く続いている定番で、部品も一般的なものを使います。ClickBoard は秘湯なので、自作キーボードに慣れてから、あるいは「変わったものが欲しい」と決めてから選んでください。
ClickBoard ErgoMini と ClickBoard Tenkey は完成品で販売しています。それ以外はキット形式ですが、はんだ付けは不要で、スイッチとキーキャップを取り付けるだけのベアボーンキットもあります。各製品のストアページで形態を確認してください。
製品ごとに販売場所が決まっています。おおまかには、GoForty・InSixty・EzTenkey・Acid Caps の定番色などの売れ筋は moimateストア、派生モデル・試験販売・ClickBoard などは BOOTH です。このページの各製品の「販売」欄か、ストアの検索で探してください。
正式に定番化する前に、少量を作って反応を見る販売です。反応が良ければ moimateストアでの定番販売に移ることがあり、そうでなければ BOOTH に残るか、終了します。試験販売の製品は、再販の予定が立たないことがあります。
在庫がある商品は、通常数日以内に発送しています。詳しい日数は各ストアの商品ページに記載しています。
無料のキーマップ設定ツール Keeb-On! Studio を公開しています。ブラウザでキーボードをつないで、キーの役割をその場で書き換えられます。使い方は(初心者編)Keeb-On! Studioを使ってキーマップを書き換えように画面付きでまとめています。
名前の由来はまさにサリチル酸という物質です。サリチル酸の一種のアセチルサリチル酸は主に鎮痛薬として使われ、アメリカでは万能薬とも言われ大量に消費されています。私も沢山の人から必要とされたいと、そんな思いから名付けました。嘘です。響きがかっこいいから、高校くらいの頃から使っているだけです。